介護職員初任者研修の講座も第7回、実技が始まって2週目となりました。今回、次回と「移動・移乗」を学びます。
実技を始める前に、介護ベッドを出してシーツを張るわけですが、前回やっているのにもう忘れています。「三角コーナー」がうまくできません。厳しい先生に「違う!」「シワが寄ってる!」と怒られながら、復習です。
ビニール袋はゴミ袋にあらず
まずは、垂直・水平移動から。ベッドに寝ている利用者さんの下に45リットル程度のサイズのビニール袋をたくし込み、滑るように垂直・水平移動してもらいます。これはさほど難しくありませんでしたが、ビニール袋をつい「ゴミ袋」と言ってしまいがちなのが注意点です。利用者さんはゴミじゃないですからね。
患側の保護をつい忘れる
その後が本番です。立位介助と座位介助で、以下の2パターンを実習しました。
- ベッドから起き上がってもらい、ベッドの端に座って靴を履く
- 座った状態から立ち上がってもらう
利用者役は右片麻痺で構音障害という設定です。右片麻痺なので、動くときには右肩を支えたり、背面に右腕が回らないように注意しなくてはなりません。患側(麻痺のある側)を保護するように介助するのが原則ですが、立ち上がってもらうのに集中してしまうと、これを忘れがちです。
基本動作は身体に叩き込むしかない
今回も、前回ご紹介した「ボディメカニクス」が大活躍しました。腕だけで寝ている人を起こすのは無理。体重移動やテコの原理、ベッドフレームの利用などで、介護者が腰を痛めないようにするのも重要です。それでも結構、汗をかきました。
この日の厳しい先生の特徴として、立位介助の場合は「足T字、右手を膝、左手仙骨、顔後ろ」と呪文のように唱えて、基本動作を覚えさせられます。ともかく、現場で働くとしたら、基本的な動きを自分の身体に叩き込むほかないでしょうね。
介護職員初任者研修は脳トレにもなる
2~3人1組で、利用者役と介護者に分かれて実技を繰り返していると、時間はあっという間に過ぎていきます。できたような、できないような感じで終わってしまったので、次週はまた忘れているのではないかと心配です。
言葉も動きも新しく覚えることが多く、脳も活性化する気がします。その意味では、介護職員初任者研修はシニアにおすすめかもしれません。