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【介護職員初任者研修】ベッドから車椅子への移乗はピボットターンの要領で

2023年1月19日

介護職員初任者研修の講座も8回目。全15回なので、折り返し地点を過ぎたことになります。この日は「移動・移乗」の2回目です。メインイベントは、ベッドから車椅子への移乗でした。

杖を突いて段差を下るのは怖い

まずは、杖を突いてどう歩くか。通常は、以下の順番に前へ出して歩きます。

  • 患側の足
  • 健側の足

ただし、階段や段差を上るときだけは以下のように変わります。健側が先になるのですね。

  • 健側の足
  • 患側の足

階段を上るときに患側の足を先に出したら、力が入らないので上れないのです。

杖を突いてぐるぐる歩いたり、ちょっとした段差を上り下りしたりしましたが、段差を下りるのがこんなに怖いとは思いませんでした。段の下に杖を突いて、杖で体重を支えたまま患側の足を下におろし、健側の足をおろします。杖で体重を支えるのが、怖いのです。

介護者は、杖を突いて歩く利用者がどちらに倒れても支えられるように、斜め後ろを「足L字」の体勢で着いて行きます。バスケットボールのマンツーマン・プレス・ディフェンスのような感じです。

車椅子を押すのもボディメカニクス

続いては車椅子に乗ったり、押したりの体験です。折りたたんである車椅子を開き、座面とタイヤをチェック。何ごとも手順が定められています。利用者役を乗せた状態で、段差を越える実技をやってみました。段差ギリギリまで車椅子を近付けていきますが、その時に利用者の爪先が見えにくく、段差にぶつけないよう注意が必要です。

段差にキャスター(前輪)を乗せ、タイヤを段差にぶつかるところまで進めたら、介護者が身体を横向きにして、ボディメカニクスを使って太ももで車椅子を押し上げます。体重を落としてから、伸びあがる感じです。ボディメカニクスがうまく使えると、車椅子が「すっ」と上がって、気持ちいいものです。

ベッドから車椅子の移乗で大汗かく

ここまでやったら、ついにベッドから車椅子への移乗です。これが14日目の実技試験で問われる、という噂が飛び交い、受講者たちは色めき立ちます。色めき立ったからといって、できるわけではないところが難しいですね。

自分の復習も兼ねて、大まかな流れを書いていきます。利用者は右片麻痺という設定です。

  1. 左手で枕を左側にずらしてもらう
  2. 左手で右手を抱えてもらい、左手を右肩に置いてもらう
  3. 左足を右足の下に入れてもらう
  4. 顔を左に向いてもらう
  5. 左手でサイドレールをつかんでもらい、側臥位にする
  6. 足をベッドの外まで出してもらい、左手は力の入りやすい位置で持ち直してもらう
  7. 起こして端座、靴を履く

しれっと書きましたが、7番目の「起こして端座」が一番難しいところ。右の腸骨を押して、臀部で回るように起き上がる、これもボディメカニクスの応用です。ここから、車椅子を寄せて、いよいよ移乗です。車椅子に移るまでの流れは以下のようになります。

  1. 浅座り
  2. 車椅子を斜めに接近させる
  3. 車椅子の手すりを左手で握ってもらい、立位介助
  4. 左足かかとを車椅子に向けてもらう
  5. 両腸骨を支え、伸ばしてもらった左足を軸に回転
  6. お辞儀する形になってもらい車椅子に着座

4から5にかけてが、移乗のポイントです。ここも、最後の着座させるところもボディメカニクスです。

かかとを車椅子に向けてもらうと、脚にひねりが入り、左足を軸にしてくるりと回転できます。ピボットターンの要領ですね。

ここに書いていませんが、頭が動いたらその都度、体調確認をするのも重要です。

一通りの流れをこなすと、真冬とはいえ汗をかきます。介護はなかなかの重労働です。健康にもいいぞ、とポジティブに考えたいと思います。

 

  • この記事を書いた人

nararou

57歳で熟年離婚、孤独との戦いを始める。シニアの孤独を解消する方策を考えたり提案したりしています、ぜひご一緒に! CFP認定者。 このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

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