鳥取市はこのほど、高齢者の見守りに「ミリ波レーダー」を活用した装置を使う実証実験を始めました。
ミリ波レーダーとは、非常に高い周波数の電波を発射し、対象物の場所や速度などを測定できる機器で、自動車の衝突防止システムなどで実用化されています。
また、ミリ波レーダーは人が服を着た状態であったり、布団に入っていても、呼吸や心拍などの体動を把握できる特徴を持っています。
市営住宅の独居高齢化率が3割近い鳥取市
鳥取市がミリ波レーダーによる見守りを始める背景には、市営住宅の独居高齢者戸数が増加傾向にあり、令和3年度では全体の約29%にもなっていることが挙げられます。
鳥取市のリリースによると、ミリ波レーダーを使うメリットは下記の通りです。
メリット
- カメラ不要なのでプライバシー保護と見守りを両立できる
- 身体に装着する機器は不要でストレスなし
孤独死しそうになったら自動で通報してくれる
この見守り装置には、転倒して意識不明になったなど、利用者が危険な状態にあることを検知した場合には、自動で市の担当者に通知が届く仕組みも盛り込んでいます。
見守りシステムは、鳥取市の事務システムなどを納入している富士通Japanが開発したもの。
実証実験は独り暮らしの高齢者住宅8戸を対象に、1か月半行われます。
実験結果を検証して、優れた見守りサービスが実用化できるといいですねーーレーダーに四六時中監視される晩年になるのは致し方ないですが…。