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マンション管理員は見た!管理会社が「孤立死対応マニュアル」を公開

2022年9月24日

マンション管理会社の大和ライフネクストはこのほど、マンション管理員ら約1,700人の声をもとにした「孤立死対応マニュアル マンション管理会社版」を作成、公開しました。社内向けのマニュアルを広く公開するのは珍しいケースです。他の管理会社や、マンション管理組合の役員さんたちには役に立ちそうです。

「あの人認知症かも」管理人さんが気付いた

マンション内での、いわゆる孤独死、孤立死は、管理人さんが最初に気付く例が多いといいます。私の住むマンションでも、孤独死ではありませんでしたが、管理人さんが入居者の異変に気付いたことがありました。

管理人
「あの人もしかして認知症じゃないかしら。毎日コンビニで同じもの買ってるし、声をかけても返事がかみ合ってないのよ」

その方は1人暮らしで70歳代の男性でした。私は管理組合の役員でしたので、「これはマズイ」と感じて、緊急連絡先になっている親族に、すぐ連絡を入れたのを覚えています。

「孤立死の第一発見者」は管理人さんが4割

大和ライフネクストが公開したマニュアルによると、居住者の異変に最初に気付いたのは管理人さんだった例が最も多く、約4割でした。孤立死の対応をしたことがある管理人さんや管理会社のフロント担当者は、約11%に上っているとのことです。

同マニュアルでは、一般によく使われている「孤独死」という用語ではなく、「孤立死」という言葉を使っています。同社は、「自宅で独りで亡くなることと、孤立死は異なる」と強調、あえて「孤独死」を使っていません。

内閣府の高齢白書では、孤立死を「誰にも看取られることなく息を引き取り、その後、相当期間放置されるような悲惨な死」としています。マンション管理上問題となるのは、死後しばらく放置されて異臭を放ったり、相続人に連絡が付かなかったりするような「孤立死」なのです。

 

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こんな行動・言動が見られたら要注意

孤立死に至る前段階には、認知症や身体疾患などが見られることが多くあります。同マニュアルでは、精神疾患が疑われる行動等をまとめていますので、以下に抜粋します。

服装 季節にあっていない、乱れがみられる
行動 ・今まで必ず出席していた総会に来なくなった
・消防点検や排水管清掃で入室を拒否するようになった
健康状態 足腰が弱っている、栄養状態が良くないようにみえる
発言 「死にたい(自殺願望)」「いなくなりたいなあ(希死念慮)」
といった深刻な発言がある
親族・家族との関係 配偶者の死去など、大きな精神的ダメージを受けている
認知症に顕著に表れる
症状がないか
・同じ話を何度も繰り返す
・突然怒り出す
・ゴミ出しの日が分からない
・徘徊(自分の家が分からず歩き回る)

相続人探しなどに費用と手間がかかる場合も

孤立死の場合、死後に必要な手続きに手間取ることも少なくありません。そもそも、相続人がわからなければ死後の手続きが始められません

相続手続きをしないでいれば、管理費や修繕積立金の滞納が懸念されます。マンションの資産保全という観点からも、大きな問題です。相続人が見つからなかったら、管理組合が弁護士に相続人調査を依頼しなければならないなど、多大な費用と労力がかかってしまいます。

マンション住まいならこのマニュアルを確認しておきたい

 

本記事では、マンション管理会社が公開した、社内向け孤立死対応マニュアルについてご紹介しました。管理人さんならもちろんですが、管理組合の役員や一般のマンション住人にもためになる内容が盛り込まれています。マンションに住んでいる人なら、以下のURLから一読をおすすめします。

「孤立死対応マニュアル マンション管理会社版」

 

 

  • この記事を書いた人

nararou

57歳で熟年離婚、孤独との戦いを始める。シニアの孤独を解消する方策を考えたり提案したりしています、ぜひご一緒に! CFP認定者。 このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

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