介護職員初任者研修の講座は9回目に入り、実習にも慣れてきました…と思っていたら大失敗。シーツの畳み方を忘れてしまいました…。
今回のテーマは整容。身だしなみを整えることです。続けて更衣の介助も練習していきますが、大変なのはこちらですね。合言葉は「脱健着患」。脱ぐ時は健側から、着る時は患側からです。そうしないとできません。覚えにくい場合は、できるだけ患側を温めておくような順序で脱ぎ着する、と覚えておくとのこと(実際は温めるためではなく、あくまで覚えるための便宜的なもの)。
合言葉は「脱健着患」
実習では、着衣の上から着脱の練習をするので、現場よりもさらに大変だと思われます。かぶりの上着(スウェットシャツなど)を着せるときには、以下のような感じです。
- 健側の腕は、脇のところをつかんで広く開け、自分で腕を通してもらう
- 患側の腕は、自分の手を袖口から入れ、利用者の手を握って袖を通し、自分の腕を抜く
利用者の手を握る際は、爪を保護するように包み込むのがポイントです。高齢者になると、爪が剝がれやすくなるといいます。おそろしや。
ズボンを履かせるのは手品のよう
下半身の更衣はさらに難関です。利用者は右片麻痺の想定で、まずは椅子に座った状態(座位)から。パジャマのズボンやスウェットパンツですが、裾口から自分の手を入れて腰から出し、健側の手(今回は左脚側)を患側の足の袖口に突っ込んで腰まで届かせたら、患側の手を抜きます。
実習のパートナーが、現場で介護の仕事をしている人だったので、教えてもらいました。もう1回、自分ひとりでやれと言われたら、できない自信があります。
前回学んだことは忘れているから時間が不足する
今度は仰臥位での更衣です。シーツが畳めない問題は、ここで発生しました。前回畳んだ人が間違っていたので、畳むところからやり直しになったわけですが、そこで忘れていることが発覚しました。こんなことをやっているから、どうしても実技は押せ押せになります。
前開きの上衣を脱がせる際のポイントは、側臥位になった時に半分脱げている患側の服を、身体の下に入れ込んでいくところです。そうしないと、逆向きの側臥位になってもらった時にぐいぐい引っ張り出さないとなりません。動く側はなるべく自分で脱ぎ着してもらい、動かない側は介護者が脱ぎ着させていくという点は同じです。
介護に「無理は禁物」だが…
座学では時間が経つのが長く感じるのに対し、実技はあっという間に過ぎていきます。こんなことで大丈夫か? と思っていると、先生が言いました。
「現場では、できないと思ったら上の人に代わってもらってください」
できないことを無理にやって、利用者にケガをさせては本末転倒もいいところです。無理は禁物というのが介護の仕事。覚えて、できるようになってからやればよいのです。
とはいえ、現場は人手不足で大変だ、という話も聞いているので、無理せざるを得ない場面もありそうで心配です。